ロジカルシンキングは自然と身に付く

私が社会に出た頃は戦略コンサルブームみたいなものがあって、独立心の強い若者は、まずロジカルシンキングを身につけようと勉強していたと思います。

過去の私もその影響で、「イシューからはじめよ」「考える技術・書く技術」とかの本をよく読んでいました。

10年と少しが経ち、私は人並みにはロジックが身に付いているという感覚を持っていますが、若者がロジカルシンキングを躍起になって学んでもさほど意味はない、という風に今は思っています。(残念ながら、私の過去の努力はあまり生産的はなかった、ということに。。)

理由はシンプルで、目的意識と責任感を持って仕事していれば、自然と最低限のレベルのロジックが身に付くからです。

目的意識と責任感を持ってる人は日々考えます。今、何が重要なのか、なぜうまくいっている(いないのか)、など。

そういう日々を過ごしていれば、ビジネスロジックなんて地頭の良さに関係なく誰でも自然と身に付くと思います。全ての人が、コンサルタントみたいに綺麗にコンセプトを整理したりできる必要はないので。

社会問題:組織のトップのプログラミング思考の欠如

むしろ、ずっと大問題だと思ってるのが、プログラミング思考の欠如。

私自身はエンジニアではないですし、プログラミングもプロのエンジニアから見れば初心者レベルですが、自分でPytonかJSでscriptくらいは書いてますし、問題意識を持ってキャッチアップにも取り組んでいるので、この指摘をするのをご容赦いただければと思います。

ちなみに、ここでのプログラミング思考は、プログラミングスキルのことではなく、どういうデジタル技術によって、何がどう実現しているのかについて、一定の肌感覚を持っていること、を意味してるつもりです。ITリテラシーとかデジタルリテラシーとかいうと、PC操作みたいな古い話になりそうだったので、この言葉にしました。

例としては、

  • SaaSと言った時に、ユーザー側とサーバー側でそれぞれどういう処理をしているのかなんとなくイメージが湧く
  • RPA化しやすいオペレーションと、しにくい(出来ない)オペレーションの違いがなんとなくわかる
  • Googleのクローラーがしていることを簡単にだったら説明できる
  • 自分の会社であるデータをこれから溜める(取得する)とした時に、難しさや期間・コストを自分なりに推測できる

みたいな感じです。(領域が多岐に渡るので、上記はあくまで例です。)

話を戻しますが、

はっきり言って、社長や事業責任者レイヤーでのプログラミング思考の欠如は、組織からすると人災です

元々アナログな事業を営んでいて、それを続けていこうという会社は良いと思います。しかし、今時は「デジタルで何か新規事業を!」とか「中期戦略の骨子は○○のデータ活用。」など、デジタル・DX・AIなどをテーマとして掲げている会社さんも多いと思います。

この時、社長や事業責任者レベルでプログラミング思考が弱いと、やりたい事と今できる事の調整ができなかったりして、事故ります。 以下のようなことを、組織のトップが無駄に連呼している会社は、もう事故っていると思って良いと思います。

  • 「A社が出来ているんだから、弊社もAIで何かできるはずだ。」
  • 「とにかくスケール。」
  • 「うちは良いデータを持っているから、これで何か新規事業になるはず。」
  • 「新規事業は、SaaS事業。」
  • 「DX、DX、DX。」

トップの皆さん、幻想に取り憑かれてるだけなんで、関係する社員が可哀想です。一度立ち止まって足元を照らしましょう。

たまたま私がご一緒した日本人の経営者は若い人が多く、コーディングする人も多かったのですが、全体的に米国と日本の経営者をプログラミング思考という点で比べると、かなり劣っているのではないでしょうか。

これから社会をリードしていくであろう30代・40代からは、テクノロジーに明るいリーダーが出てこないとまずいな、と思いました。

Posted by: Ryoichi Fujita(藤田亮一)