ここ最近クライアントや関係者から、Retail FinanceとかSales Financeって何してるチームなんですか?と聞かれることが増えました。どちらも私がAmazonやTwitterにいたときに所属していたチームなんですが、確かに、日本企業にはこれに該当する組織がないし、働いている人の肩書きも、ファイナンシャルアナリストなど、外資の場合、経理とか税務にも同じ名前の肩書きの人がいるので、外からは仕事内容がイメージ付きにくいかと思います。ちなみに、Amazonは小売ビジネス、Twitterは広告営業ビジネスなので、それぞれRetailとSalesが頭についてます。

「日本企業でいえば、財務というより経営企画とか事業企画に近い」「数字のレポーティングとか多く、タスクとしては営業事務的な仕事もしてるかも」と、いつもよく分からないことを適当に回答してしまっているので、今日は改めて書いてみることにしました。

主なチームの役割は?

抽象的に言うと、数字やデータを通じて事業を強くすること。この記事のタイトルでもある、GAFAでは誰がKPIを管理しているのか、ということでは、まさにこのチームがKPI管理を担ってますが、多くの日本企業でみられるような管理会計のフォーマットで集計して役会に提出するのが仕事、みたいな雰囲気とはだいぶ違います。数字を集計してレポーティングするのはあくまで始まりで、その後の議論(ビジネスレビュー)を通じて、何がうまくいっている/いっていないのか把握し、今後とるべきアクションに落とし込んでいきます。私の経験上は、毎週これを行ってきたので、その点でもよくある日系の月次の管理会計とは違うのかな、と思います。(その結果、毎週月曜日はレポーティングとWeeklyのミーティングばっかりで忙しかった…)また、KPI管理は数字やデータを通じて事業を強くするための役割の1つで、他にもデータを分析して戦略やオペレーションについて提案したりもします。

組織的位置付けは?

Retail/Sales Financeは、事業責任者に対して上記議論をリードする立場にあるので、組織としては、コーポレイト側(CFO側)に属しています。事業企画という仕事は事業責任者の組織に属することが多いので、この点で違いがあります。事業側に属すると牽制が効きにくくなるので、KPIの管理を強めるという意味では、コーポレイト側にこのロールの人を置いた方が良いと思います。ちなみに、組織上はコーポレイト側ですが、出席する会議や日常コミュニケーションを取る相手は事業側の責任者やリーダーシップチームがほとんどという、ちょっと変わった立ち位置です。

必要な資質・スキルは?どういうバックグラウンドの人を採用するべき?

必要なスキルは、ざっくりと、戦略思考とデータスキルだと思います。私がAmazonやTwitterにいた頃は、バックグラウンドとしては、投資銀行 > 他の外資系 > コンサルティングの順で多かった印象です。IRなどのコーポレイトファイナンス的要素は少ないのですが、戦略的な面やデータ分析というところで、投資銀行出身者が好相性なのかもしれません。また、こういう仕事ができる人が欲しい、とよくスタートアップやベンチャー企業の役員の方から相談されます。アーリーフェイズではKPI管理とかデータ分析はそれほど重要ではないので、主にレイターステージの会社が多い印象です。1つ気をつけていただきたいのが、Amazonなど外資の有名どころはデータ活用のインフラが揃っているので、上記バックグラウンドの人が即活躍できますが、スタートアップでそもそもデータがあるかどうか怪しい状況の場合は、採用すべき人とか作るべきチームは変わってくるのではないかと思います。具体的には、事業戦略よりもデータ管理やオペレーションとデータログに強い人をいれたり、社内エンジニアのリソースのうち一定量をデータマネジメントに当てたり、といった手当が必要になってくるかと思います。

Posted by: Ryoichi Fujita(藤田亮一)